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神戸の介護殺人は「社会からの虐待」 ヤングケアラー支援条例の提案者が語る政治の役割

介護していた祖母を殺害したとして、神戸市の元幼稚園教諭の20代女性が執行猶予付きの有罪判決を受けた事件が、介護関係者らに波紋を広げている。全国で初めて埼玉県で制定された「ケアラー支援条例」を提案した自民党県議団の吉良英敏県議(46)=自民=は、取材に「これまで国が介護を丸投げしてきた『家族』『身内』が今は完全に崩れて、残像だけが残っている状態。福祉そのものを考え直し、社会全体でフォローする体制作りを急がなければ、これからの介護社会を乗り切れない」と危機感を示す。【鷲頭彰子】
事件は2019年10月、女性が要介護4の祖母と同居を始めてからわずか5カ月で起こった。女性は平日はデイサービスに頼ったが、夜間は1、2時間おきにトイレに連れて行き、睡眠時間は1日2時間程度だった。毎日新聞などが詳報し、大きな反響を呼んだ。
吉良氏は「こんな短期間で追い込まれた。彼女のSOSに誰も目を向けることがなかった。私には『社会からの虐待』のように見える」と言う。ケアラー支援条例では、全てのケアラー(介護者)が個人として尊重され、健康で文化的な生活を営むことができる社会の実現を目指している。「核家族、一人親世帯、独り身、晩婚。介護を担う家族が複数ではなくなり、当たり前の生活ができないほどの重労働を、若者までが担わなくてはならない状態になっている」
支援条例は、県に市町村と連携した支援を義務付けるほか、事業者にも職場内のケアラーを支援するよう求めている。女性はケアマネジャーと直接連絡を取ることも禁じられていた。吉良氏は「彼女の社会との接点は職場。職場が彼女をフォローし、必要なら専門職のサポートにつなげなければならなかった」と指摘。「障害者の法定雇用が義務付けられているように、ケアラー支援も義務のようにならなければいけない」と話す。
吉良氏が提案しているのは「スープの冷めない距離感」での介護者サロンの設置だ。…
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